FM7(FMaj7/F△7)の特性

FMaj7コードは、Fメジャースケール(F, G, A, B♭, C, D, E)から導き出されるF, A, C, Eの四つの音で構成されます。このコードは、根音F、大三度A、完全五度C、そしてメジャー7度Eを含みます。FMaj7の特性としては、以下のような点が挙げられます。

和音の構成

  • 根音 (F): コードの基礎となる音。
  • 大三度 (A): コードにメジャーの質感を与えます。
  • 完全五度 (C): コードの安定感を高める。
  • メジャー7度 (E): コードに特有の甘く、豊かで、解決感のある響きをもたらします。

FM7が登場する階調

FMaj7コード(F-A-C-E)をトライアドコードとして含む主な階調を紹介します。FMaj7がトライアドコードとして機能する際、それは通常、メジャー7thコードとしての役割を果たします。しかし、ここでは「トライアドコード」という用語を使用していますが、FMaj7は四音のコードなので、おそらく「トライアドコードとして含む階調」という表現は、FMaj7が自然に現れる階調を指すものと解釈します。

以下は、Fメジャー7が自然に現れる階調です。

Fメジャー (F Major)
FMaj7はこの階調のI(トニック)コードです。
Dマイナー (D Minor)
FMaj7はこの階調のIIIコードです。ただし、トライアドコードとしてはFメジャーコードがIIIコードになりますが、Dマイナーのハーモニーの中でFメジャー7は自然に使用されます。
Cメジャー (C Major)
FMaj7はこの階調のIVコードです。
Aマイナー (A Minor)
FMaj7はこの階調のVIコードです。ただし、標準的なトライアドとしてはFメジャーがVIコードになりますが、Aマイナーのハーモニーの中でFメジャー7はよく使用されます。

A平調子スケールの特性

A平調子スケール、またはヨナ抜き音階(陰音階)は、日本の伝統音楽においてよく見られる音階の一つで、特に琴や尺八などの楽器で演奏されることが多いです。この音階は、西洋音楽のメジャーやマイナースケールとは異なる独特の音階構成を持ち、日本の伝統音楽独特の雰囲気を作り出します。

この音階は、特定のモードに似た響きを持ち、日本の伝統音楽特有の情緒を表現します。和やかで落ち着いた感じから、時には寂しげで物悲しい感情まで、幅広い表現が可能です。

A平調子スケールの構成

A平調子スケール(Aヨナ抜き音階)の音階構成は、Aを基準音とした場合、以下のようになります

  • A(1度、トニック)
  • B(2度)
  • C(♭3度、短三度)
  • E(5度)
  • F(♭6度、短六度)

このスケールは、西洋音楽理論における伝統的な七音音階とは異なり、五音音階に基づいています。そのため、度数表記で示す際には、省略される音(この場合はDとG、西洋音楽理論における4度と7度)を飛ばして、スケール内の音を表現します。

FM7の構成音はA平調子スケールと一致する

FM7の構成音:F-A-C-E
A平調子スケールの構成音:A-B-CEF
Am7の構成音:A-C-E

12~15フレットポジションでFM7/AA平調子のフレージング

6弦13Fを主音とするFM7のコードアルペジオフレーズ

上昇フレーズ

|—————————12—-
|———————–13————–
|——————-14——————
|————14-15———————–
|—–12-15—————————-
|-13————————————–

下降フレーズ

|-13-12——————————-
|——–13—————————
|————14————————
|—————-15-14—————–
|———————–15-12———-
|——————————13——-

FM7コードアルペジオにB音を足してA平調子スケールに

◯打ち込み音源(伴奏はFM7コード)